3冊目

お好みの本、入荷しました (桜庭一樹読書日記)

お好みの本、入荷しました (桜庭一樹読書日記)

作家サクラバカズキは、本と一緒にお風呂に入る。毎日毎日本を読みつつ、ラスベガスへ、アイルランドへ、そして鳥取へ、稀代の読書魔は世界をめぐる!そして突然の結婚に至るまで。『私の男』赤朽葉家の伝説』『製鉄天使』の桜庭一樹が縦横無尽に読んで過ごした一年間。



紹介されてる本は、普段自分じゃあまず読まないような本(海外文学や文芸評論が多い)ばかりだけど、これだけの情熱と愛情を持って語られると、自分の感知したことのない豊穣な世界を見逃していていいのだろうか、と読みながらそわそわする。今すぐ大型書店(もちろん新宿紀伊国屋!)へと突っ込んで、今まで足を運ぶことのなかったエリアをぐるぐるぐるぐる目が回るくらい彷徨いまくって目が回るくらい買いまくって読みまくりたくなる。そんな金はないけれど。



「文化はいつもこういう場所で生まれる。ちいさくてふくざつな場所で。それを忘れたらいけない。偉く(くだらなく)なるなよ。わたしも、いまこれ読んでる人も。読者だって、油断してたら、読みながら偉くなっちゃうんだから。」P27


これ読んで姿勢を正す。偉くなるかもなあ。この文の本当に意図したことは分からないけど、読む本や、何かの対象について、全てを知っているかのように見下したり簡単に決めつけたりしないように、と戒める。