1冊目

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

ロンドンから70マイル。ここ田舎町のデントンでは、もうクリスマスだというのに大小様々な難問が持ちあがる。日曜学校からの帰途、突然姿を消した八歳の少女、銀行の玄関を深夜金梃でこじ開けようとする謎の人物…。続発する難事件を前に、不屈の仕事中毒にして下品きわまる名物警部のフロストが繰り広げる一大奮闘。抜群の構成力と不敵な笑いのセンスが冴える、注目の第一弾。



怒涛の如くいくつもの事件が次々と起きる。一つの事件を追っているだけなのにいつの間にか他の事件に巻き込まれてしまったり、関係ない事件の犯人を捕まえてしまったり。目まぐるしく移り変わっていく展開に、後半はページをめくる手が止まらなかった。ミステリーだけど推理やサプライズ的要素は全くなく、テーマも特になく、ただ筋を追うこととフロスト警部という下品でだらしなくて仕事中毒のキャラクターを楽しむだけの小説だったけれど、これはこれで楽しみながら読むことができた。続編があったら読んでみたいと思わせてくれます。


ギャグ関係ではそんなに笑える箇所はなかったけれど、会議をすっぽかすという天丼は面白かった。