2冊目
「ふりむくな うしろには夢がない」
「ファンというのは馬券の名を借りて自分を買うのである」
- 作者: 寺山修司
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1992/03
- メディア: 文庫
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ドラクエは主人公が喋らないから主人公に感情移入ができて、「主人公=自分」と思うことができるけど、競馬も同じかもしれない。馬も喋らないから。そうして、片目の人間が片目の馬に入れ込むように、逃亡者が逃げ馬の馬券を買うように、人生の落伍者たちが未勝利戦を愛するように、馬たちに自分を投影することができる。競馬は「ギャンブル」という言葉でも「スポーツ」という言葉でも本質に全然届かないよなと思っていたけど、「もう一つの人生」というものがそこにあるのかもしれないな、と。
僕はそういう経験は少ないけど、浦和記念のシーキングザダイヤには変に感情移入しまくったことがあった。
★★★★