僕は「ヴァン・ダイン」でぽかーんとしたクチです。

インシテミル

インシテミル


メタ的な視点が入った、新世代のクローズドサークルミステリー。といった風に、クローズドものの緊迫感や恐怖感に加えて、クローズドなんて所詮作り物じゃん、という批評というか皮肉みないなものも感じられて、すごく楽しめた。
確か帯にランボーの詩になぞらえて「私たちのミステリー、時代が見つかった」という内容のことが書かれていたけど(図書館から借りて読んだので手元に帯はないのです)、まさしく同じ気持ちです。同時代性を覚える作家がこうやって新しい本格ミステリを紡いでくれて、なんだか嬉しかった。
しかし、昔のミステリっていいタイトルが多い。
本作で登場したのは
「緑のカプセルの謎」
「まだらの紐」
「隅の老人の事件簿」
「第三の銃弾」


など。
いかにも海外の古典ミステリって雰囲気が漂ってます。




あと、ずっと「インテシミル」だと思ってた。