選挙が終わってからたびたび耳にする「国民の声」って、何ですの?




安部氏と彼を支持する人はこれを「反省しつつ、改革を進めなさい」だと思っていて、
安部氏に批判的な人はこれを「安部氏に不信任をつきつけた」と思っている。
どっちやねん、と。
新聞記事には「56%が首相にやめてほしいと思っている」というデータを根拠に、「安部氏が辞めないのはおかしい」と述べているけど、他の44%はそうは思ってないじゃないか。
いや、たとえ全体の8割9割が「安部辞めろ」と思っていても、残りの1割2割はそう思ってない場合、それは「国民の声」とは言えないんじゃないかと。
少しでも別のことを考えている国民がいたら、それは「国民の声」と言い切ることはできない。
あるいは彼らは「非国民」になっちゃう。


本当に嫌な言葉です。
そんなのあるわけねえじゃん。
権力者やメディアの人たちが自分たちの主張を通すのに都合のいいように利用してるだけじゃん。
人間一人一人が考えてることは違うんだから、そんな捉えきるのが難しい事柄を簡単に決め付けたりしないでよ。


せめて、「世論」あるいは「民意」と言ってほしい。
これだとまだ、漠然とした全体の総意というイメージがあって、少数派の存在、曖昧さを許すところがある。
だけど「国民の声」だと、単一の確固たる意見が存在しているように感じる。それに反する意見を叩き潰す印象がある。
それが嫌い。


私は自民党負けてやったーと思ってるけど安部氏の去就に関してはどちらでもいいと思ってます。
ただそれとは別に、去年他の候補と比べ経験において劣る彼が圧倒的な支持を得て総裁になれたのは、今回の参院選を睨んでの選出だったという面が強かったと思うので(自民党員の声、ねw)、それを考えれば責任を取って辞任するのが妥当なのかな?